Yosukeです。本日はイベントにつきお店をお休みすることになってしまって申し訳ございません。さて当カフェがスタートして早2ヵ月が経過しようとしております。当カフェでチャットホストをしてくれる外国人はエクスチェンジプログラムで日本に来ている学生さんが多いのは皆さん周知だと思います。※現在はワーキングホリデーで来日している外国人スタッフも数多くおります。国がネイティブだからというよりもしっかりとした教育を受けているか、英語のアクセントがキレイかなどを指標にチャットホストを選別しております。
それには理由があります。またエントリー制という決められたチャットホストを使わず日替わりでホストを導入しているのかについてもご説明します。
文化の違いに慣れる
私が体験してきた英会話カフェのいくつかは決まった先生やチャットホストが毎日出勤していてその方がおやめになられると新しい方を募集するといった経営方針のようでした。実際にお金を払って英会話カフェを経験してきた私にとってそのことに疑問を持ち始めたのはお店を始める半年ほど前でした。
つまり、全くお店の立ち上げとか考えないで英会話カフェを楽しんでた時ってことですねw。
当時、通っていた英会話カフェは決められたチャットホストと長期契約を結ぶのではなくエントリー方式を用いホストが働ける日を登録するため、日替わりでいろんなホストがテーブルで話をしてくれるところでした。1週間毎日通ってみるとほぼ毎日異なるチャットホストがテーブルにいることから相当数のエントリーを抱えているのは理解できました。
いろんな外国人と接するということは毎回、挨拶をしっかりしてスモールトークなども組み立てなければなりません。それを嫌だと感じる方もおられるとは思いますが私にとっては好都合でした。「あいさつ」は私にとって英会話を円滑にするために時間を割きたかったことだからです。
なぜなら日本人のあいさつと外国人のあいさつは根本的に異なることに気づいたからです。語学というよりも文化の違いだと思いますが日本人は基本的に受け身になります。例えば、
先に集まっている方のテーブルに参加する場合、こちらは相手に気を使って先に集まっている方々の話の腰を折ったり、自己主張が激しくならないように耳を澄まして話を拾うことからスタートします。相手を不快にしないようにする素晴らしい慣習だと思います。
ところが外国人は全く別の慣習があるようです。
先に集まっている方のテーブルに参加する場合、まず自分がその中に入って良いかを聞き、その後自分のことを話しみなさんに自分がどのような人物かを知ってもらいます。その時にスモールトークと呼ばれる本格的な会話に入る前のアイドリングのような会話をします。誰だかわからない人物が来たわけですからまず、自分から名乗ることがエチケットという考えかたです。これも素晴らしい慣習だと思います。
どちらが正しいとか間違っていると言うことではなくその状況によってカメレオンのように慣習に合わせられるようになりたかったのです。私が苦手としているのはまず、みなさんがテーブルに座っているところに合流するときのあいさつ会話、そして先に席を立つときにいう、さよならのあいさつです。
文化の違いだけは体験しなければどうにもなりません。初めて合う方が多い方がしっかりとした挨拶が出来るので私には好都合だったということです。あいさつは回数をこなせばだれにでも当たり前のように出来るものだと思っているので回数をこなせるエントリー制は都合が良かったのです。
言葉の先のあうんの呼吸
このたび、当カフェでエントリー制を採用した一番の理由がこれであると言っても過言ではありません。まず決められた外国人と長期契約をしているカフェで私が感じたのは、
日本人の「間」に合わせられてしまう
ことでした。長期契約をしていたり長いこと日本で生活をしている年配の外国人チャットホストはほぼ100%このスキルを身につけております。これは断言できます。それを意図的に行うか無視するかはそのホストの性格になりますが少なくとも2年以上日本に住んでいる外国人であれば日本人の「間」を理解しています。
わたしにはこの「間」がとてもさみしいものに感じてしまったのです。つまり間が日本人に合わせられてしまうということは私の英会話は実践的ではないといわれていると感じたからです。例えば、ホストが何か質問をします。そこでその回答が即答出来ない場合、考えるときは黙りますよね?
ホスト「what have you been up to?」
↓
おきゃくさん「・・・・・・」
↓ 5秒経過
おきゃくさん「・・・・・・」
↓ 5秒経過
おきゃくさん「uh・・・・」
↓ 5秒経過
おきゃくさん「・・・・・・」
日本人同士なら考えているからがゆえの沈黙は別に問題無いですよね?いま考えてるんだろうなって思っているのを理解してますから相手が物事を発するまで黙って待つのが礼儀です。ところが外国人の感性では異なります。
外国人の方、とくに西洋の方は沈黙を嫌います。英語で「気持ちの悪い沈黙」という表現があるほどです。質問をして長考したいときにはとにかっく「音」を発し、考えてるんだぞ!ということをを伝え相手に考える時間をくれ!ということを理解してもらいます。
ホスト「what have you been up to?」
↓
おきゃくさん「well,uhh」
↓ 5秒経過
おきゃくさん「give me a second」
↓ 5秒経過
おきゃくさん「actually i well you know like 」
最初と最後の文面に意味はほとんどありません。唸ってるだけです。正直この質問の内容でここまで考えることは無いかと思いますが例えですからw
知り合いの先生から、外国人によっては「沈黙」を怒っている、不快に感じていると捉えるケースがあるので「沈黙」はできるだけ避けるようにする方が親切だと教えてもらいました。
ところが日本で生活している方や日本滞在が長い外国人は日本人の沈黙の意味を理解しているので一緒になって待ってくれるのです。その行為を否定するつもりはありません。むしろ親切心からでたとてもありがたい行為であると思っています。
ただそれでは海外に行った時や日本の慣習を知らない外国人の方と話をするときに実践的ではなくなってしまうと思っただけです。英語は正解の共通言語です。そのことは誰も否定しません。付け加えるならば語学はコミュニケーションツールであると同時にエチケットを学ぶためのマネーツールです。
英会話を楽しむということはその言語が構成される間に詰め込まれた数多くのエチケットを理解し楽しむということだと思っています。
エチケットやマナーは自分のためにあるのではなく相手を不快にさせないために存在するものです。
日本の慣習に染まっていない外国人や他国の異なる慣習を英語というツールがオブラートに包み込むことで会話を円滑に成立させているのであればより多くのマナーやエチケットに触れたいと思うのが自然ではないでしょうか。そのためには日本に滞在している期間の短い外国人が好ましいと考えたのです。
英語の話題の引き出し
当カフェのホストは総じて若いです。学生がほとんどです。もちろんそのことにも理由が存在します。まず若さが持つ貪欲さから話題が豊富にあるということ。それは音楽でも映画でも何でも良いのです。
世界の流行、日本のどこに旅行に行った、おいしい居酒屋、安いレストランなどあらゆることに貪欲です。そのことが会話の話題に彩りをあたえてくれるのです。英会話CAFEやBARは教室ではありませんから文法を教えることはありませんしそのような時間の使い方で会話を停滞させることは本懐ではありません。
ここは会話を楽しむ場所なのです。文法が間違っていたり単語の使い方がおかしかったとしても通じるということを最優先に考えるのであれば否定することは無いと思っています。
日本語英語だから通じないとか、文法が間違っているから通じないとか、リスニング脳が出来てないから話せないなど理由をつけて話せない理由を考察しているブログや意見サイトなどを見かけますが確かに一理あると思います。
綺麗な文法でしっかりとした単語を使えばそれはアナウンサーになれるほど美しい英語でしょう。英会話の表層上の最終目的はそこになると思いますが道のりは果てしなく長いですし日本に居ながらにしてそのレベルに達することができるのか?と問われれば難しいだろうなというのが本音です。やはり最後はその国の空気に触れなければ枝葉を大きくすることは出来ないでしょう。
英会話カフェの役割はそこまでではないと思っています。私たちが出来るのは、会話を円滑にするにはどうすればよいかということだけなのです。
そのためには身近な話題で日本語で普段から話をするような内容を英語で話すのが一番だと思っています。日本語でも長考しなければならないような話題が英語になったらスッキリスラスラことばになるとは思えません。
昨日何を食べたか、電車が遅れているのはトラブルがあったからだ、会社のエアコンが壊れてみんなウチワ片手に仕事をしていた。新聞でこんなこと言ってた。
こうした一般的な話題をどれだけチャットテーブルで出せるかが英会話カフェのポイントだと思っています。そのためには感性が鋭い若者は適任であるだけではなく、日本の滞在時間が短いがゆえに面白い角度で物事をとらえることが多く会話が盛り上がるのです。
以上のことからアネックスではエントリー制を導入しているのです。まぁ若干の後付け感は否めませんがねw
私を知る友人などからは、
「盛りすぎだろ」
と言われそうですな。確かに盛ってます、ハイ。でもね、カフェを運営するにあたって自分が経験したことから感じとったことや、自分の時にそういうことをもっと早くに気づいてればもう少し出来ることもあったかな?と思うことをこのカフェでは盛り込んでいこうと思います。
そして私だけではなく背景には何年も英会話カフェを運営してきている社長さんやマネージャー、企画に賛同してくれた企業各社には本当に感謝です。