すっかりとご無沙汰してしまったブログですが久しぶりに早起きして仕事が早く片付いたのでちょいと自身に対しての備忘録的な意味合いで今回の記事を書いてみようかなと思います。
例えば新しい企画書を作らなければならない時、私は現況に対して対策を立てるための企画を第一と考えます。
アネックスを例にするならばレッスン、学生プランがそれに該当します。
レッスンはアネックスの当初から構想自体は存在しておりました。しかしながら体制が整うまでに時間がかかってしまったためスタートはお店がオープンしてから半年が経過してからとなりました。
英会話カフェというのは先駆者が1時間あたり1000円という破格な価格設定でそれまでの英語ビジネスに一石を投じたことによりジャンルが確立されました。インパクトのある価格であっという間にシェアを獲得しましたがその激安価格に追随した英会話カフェは体力がもたずに次々とサービスの終了となり、レッスンを行っていた英会話教室も最終的にはサービスを停止、縮小してきました。ジャンルを作り上げた老舗も昨年には1店舗を残し全撤退してしまいました。
つまり、英会話カフェはとても経営が難しいビジネスということなのです。ビジネスを始める当初よりそれは気づいていました。だからレッスンを取り入れなければならないことは分かっていたのです。
企画書の段階では、
「実践的な英語、外国人に通じる英語」
をキャッチコピーにグループレッスンを主体とすることで価格を抑えたレッスンを目指しました。当時の企画書にもグループレッスンと低価格を前面に押し出していました。
ところがプレオープンから少し経って実際に求められているニーズがそこに無いことが分かってきました。
ユーザーは個別レッスンを求めていたのです。グループレッスンでの費用と比べれば当然ながらかなり高価格設定になります。しかしそれでもユーザーの志向は「マンツーマンレッスン」だったのです。
大手がマンツーマンレッスンーを全面に打ち出した広告を出している理由がここでハッキリとわかりました。大したマーケティングをせず最低限のマーケティングで得られた答えから企画書を挙げたため雑になっていたのかもしれませんが裏側がみえたことはとても大事です。
スパコンを使ってビッグデータを解析して出してきた企画書ならばそのようなことは無いのかもしれませんが、小規模展開の店舗ではそのような時間も費用もさけません。しかし他社の真似をしていてもユーザーにインパクトを与える企画は出来ないのです。
そこで今回はたたき台的な意味合いで企画書を挙げその後の実施検証で実際のスポットを見つけるといった方法を採用したのです。格好よく言えばですがww
学生の方や企画書慣れしていない方はとかくその企画書で全てを完結させようとします。しかしそれはあまりにも自信過剰であるとも言えるのです。試算表に全力を傾ける方もいますが新しいことにチャレンジするための企画書において試算などあくまでも「あたり」であり大雑把な予想でしか無いのです。
大事なことは企画をスタートさせた後に何度も修正を繰り返して市場のニーズといち早くマッチさせることなのです。他社との差別化などという言葉を使う方もいますがそんなに簡単なことではありません。特に店舗運営ではそのような言葉でくくれない程の状況が常に変化し続けているのです。他と違うことを探すのではなく企画をリリースさせた後の反応からどのように展開をさせるかがポイントなのです。
再びアネックスを例にしてみます。現在、チャットテーブルはおかげさまでたくさんの方に楽しんでいただけるようになってきました。チャットホストと呼ばれる外国人1人とスタッフがお客さまをおもてなしする訳ですが人数が多くなればおもてなしの方法も変わってきます。
たくさんのお客さまがいれば英語のレベルも異なりますしそれぞれの主張や目的も変わってきます。それをいかに読み切り、かゆいところに手が届くサービスをするかが焦点となります。さらに言えばカウンターテーブル上でいくつもの話題が並行ですすむこともあり得るわけです。1人のチャットホストでは限界があります。
しかし2人のチャットホストを入れることもまた難しいのです。なぜか?
外国人チャットホストが2人という状態を恒常化させると内輪ノリの可能性が高まってしまうのです。特定の人とだけ会話が進んでしまい他のお客さまが置いてけぼりになってしまってはいけないのです。それはプロのサービスではないのです。きれいにバラけることはマレなのです。
チャットテーブルは自然な環境で英語を体験することを主眼として作られています。ドアを開けた瞬間そこはもう日本ではないということを目標に店作りをしています。しかしそれは外国人が集まってワイワイ騒ぐバーを作ることでは無いのです。
しっかりと管理された環境下にあってこそ英会話バーは機能します。あるチャットホストが言いました。
「yosuke、ここは英会話バーなんだろう?なら大事なのはバーではなくて英会話ってことだよね。俺たちはそれを忘れたらダメなんだよな?」
本当に恵まれていると思います。そんなことを言ってくれるチャットホストが当バーにはいるのです。まったくその通りなのです。そこでチャットアシスタントの重要性がでてきます。
アシスタントも当初の構想とはその役割が大きく変わってきているのです。当初アシスタントはお皿を洗ったり呑みモノを作ったり、伝票を作ることがその役目でした。そしてお客さまとの会話もその仕事に盛り込まれてはいました。
当初は英語に疲れたお客さまが私やチャットアシスタントに日本語で話しかけるような存在だったのです。
しかしここにきてすこしその役割に変化が来ていることを実感しています。お客さまが多くなったときにチャットホストと二分して会話を盛り上げる役割になってきたのです。もちろん英語です。明確な線引きはありませんがアシスタントにも一定以上の英語レベルが必要となってきていることは肌で理解出来ます。
一夜にしてこうなったわけではありません。少しづつ時間をかけてお店が熟成されお客さまにかまっていただいた結果、現在のアネックスが出来あがったのです。
今後どのようになるのかは私自身にもわかりません。ただ学生プランをオープンさせたのには以下のような背景があったのです。
・早い時間が空いている
・学生さんのリピート率が低い
早い時間が空いているのはバーという特性上しかたがなく認知されるまで待つしかないという意見もあると思いますが家賃は24時間かかりっぱなしなのです。何かしなければもったいないのです。
学生さんのリピート率が低い点はすぐに判明しました。学生さんが繰り返し来店するには価格が少し高いのです。
この2つを洗い出した時に企画書が出来あがりました。空いている時間に座席の占有率が上げるために学生さんに来ていただきやすい仕組み作りをする。つまり学生プラン構想です。
英文科の学生さんや外資系企業に就職を希望している学生さんは年々増えています。そしてオリンピックが決定した事により日本には英語ブームが再来しております。英語を話すということがいかに重要かということに目を向ける方々が増えているのです。
学生さんは特にこの点に敏感です。そこを狙って企画をつくりましたがスタートしてからまだ時間が経過していないのでどうなるかはわかりません。企画は市場にランチされたばかりなのです。これからどのように変化していくかによって新プランが受け入れられるか否かが決まってきます。
すでに裏側ではいくつかのバックアッププランが発動しつつあります。
どうなるかは私にもわかりません。
正し常にレーダーを張り巡らせて微妙な空気を感じ取り機敏に反応し修正することが大事だということはわかっています。