40歳からの趣味

当カフェを立ち上げた理由の1つです。わたしたち日本人は中学校から最低でも6年間は英語に触れてきているのです。これはとても長い期間です。しかし聞こえてくるのは、話せない、聞けないといったネガティブな話ばかりです。ほかの国には語学として修学していなくてもキレイな英語を話す人はたくさんいます。

わたしはベビーブーム世代で中学、高校、大学と英語に触れてきました。しかし海外旅行に行ってホテルのチェックイン、チェックアウト、レストランでの注文などはいつも苦労していました。母国語が英語の国ではとくに苦労することしきりです。「水」がほしくても発音が悪くて聞き取ってもらえないとか、ペーパードライバーのようにそもそもが英語ではない言葉を英語であると勘違いして会話が成立しないなどの経験ばかりです。

会社で英語を使うこと機会も無く、海外旅行は好きでしたが数年に1度といった頻度なので英語が話せないといってもとくに生活に支障もなかったんですね。もっぱら給料は週末のパチンコとお酒に消えていました。

趣味はパチンコと飲酒と公言していましたし違和感をおぼえたこともありませんでした。

ところが唯一の趣味ともいえるパチンコで負け戦ばかりになってしまったんですね。連戦連敗で散在するうちになんだかとっても腹立たしくなってきたわけです。負けてばかりでは喜びも無いしそもそもお金が続かない。

行きつけの整体師に何か新しい趣味を見つけようと思うがアドバイスもらえない?と伝えたところ彼女が1枚の紙を出してくれました。

英会話カフェにきませんか?

たしかこんな感じだったと思います。英語に興味がないとは言わないですが、しゃべれればいーなーといった程度でした。否定する理由もまたないので試しに行ってみようと思い英会話カフェというものに触れてみました。これがわたしと英語の接点の始まりでした。
確かその時にいたチャットホストはアメリカからきてた元軍人さんだったと思います。沖縄に赴任していたので日本語も話せたようなのですがその事を知ったのはだいぶ後のことでした。

何を言われてもほとんどわかりませんでしたし、カフェには数人のお客さんがいてみなさんしっかりと英語で自己主張しているのでとっても疎外感を感じたのを覚えてます。

三日坊主にはしないぞと念じてとにかく通ってみるかと心に決め、空いている時間を見つけてはカフェに通いました。
一度行けば2時間くらいは滞在してたと記憶してますね。そのカフェはレッスンもあったので月に4回レッスンを受けながら前後でチャットテーブルにて英会話に参加してました。

最初はほんとに何を言われてるのかわからなかったし、こちらから積極的に話をすることもできませんでした。

ただひたすら会話を追いかけて自分なりに解釈するように努めました。勉強が得意な方ではありませんでしたが何が起こっているのかわからないという状況がなにより嫌いなので何とか喰らいつくようにしてました。

通っていた英会話カフェはノートをとることが禁止させれいたのでスマホのメモ帳を出してわからない言葉を見つけたらスペルを教えてもらったり、こっそりメモして家で調べたりしましたね。

そんなことを半年もつづけたかと思います。

最初の3ヶ月はガムシャラだし何言ってるかも拾えなかったので正直、苦痛でした。でも月謝払ってるし知り合いもできてくると何が無くてもそこに顔を出すようになってきました。知り合いに会える楽しみがあったというのが本音です。

半年ほどすると、少しだけど相手の話していることが分かるようになった気がしました。それでも自分から積極的に話題を振るといったことはできないのでチャットテーブルで座って相手の顔を見ながら、ここなら自分の意見が言えるかなぁって思ったら一言、二言英語で話をしてみるという具合です。それでも面白くて週に3,4日は通っていたと思います。結構な頻度だと思いますがそのころ、もう2人ほど同じようなペースで通っていた方々がいたような気がします。

この趣味の面白いところはチャットテーブルという複数の人物が同じ目的を持って集まっている点にあります。英語が上手な人もいれば私のように素人もいて混在しています。年齢もバラバラなら職業もバラバラです。それまで年齢も職業も性別さえも異なるような場所に出入りすることなどなかったのですべてが新鮮でした。

その時に仲良くなった方々とはいまでもたまにご飯をご一緒させてもらったり、一緒に旅行に行ったりするなど私の人生でかけがえのないものになっています。このころは英会話を楽しむというよりは知り合いに会いに行ったついでに英会話といったほうが適切からもしれません。

そんな英会話友達とチャットテーブルで話が盛り上がってくるとワインやビールを呑むことがあったんですね。チャットテーブルではそんなにお酒を飲む方は多くありませんでいたが誰かが呑めば自分も頼むといった感じでした。そして面白いのは少しお酒が入ったほうがチャットテーブルが盛り上がるんですよ。まさに、酒パワーですねw

酒パワーは英語にもあります。英語では

「liquid courage」

っていいます。直訳すると酒の勇気ってところでしょうか。外国人も日本人もみんな同じなんですね。どこの国の人もお酒をのめば陽気になるし時に大胆になりもするということですね。少しのお酒がチャットテーブルに彩りを与え、チャットホストが無理やりに会話を作り出すことなくきれいに会話が廻り時間が吹っ飛ぶ経験をしたことが何度もあります。

1年から1年半が経過するころには常連さんのお友達もできてきて英会話というものが自分の新しい趣味としてとても有意義であると思えるようになってきました。

そして私は自分で実験をしてみようと思ったわけです。

次回!私の実験

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