カフェで働くようになって1年以上が経過しました。様々なお客さんをみてきた感想をブログにまとめてみようと思います。私は教師ではありません。ましてや人にものを教える立場にもありません。シェフとしてチャットやレッスンを観てきた第三者のスタンスから思ったことを書き綴ってみます。
英会話と英語は根本的に異なることを理解する
私、この店で働く前にとある英会話教室に通っていたんです。そこは安さを売りにしている英語教室でとても元気があり店舗数も着実に伸ばしていました。良い悪いではなく英語教室として破格の金額でサービスを提供しているのは素晴らしいことだと思いました。
ただ3ヵ月ほどで退会しちゃったんですね。仲良しもでき始めてみんなでグループラインを作り教室での勉強が終わったら近くのサイゼリアでお昼を一緒しながら英語や英会話について話したりしてたんですよ。とっても楽しかったし有意義な時間でした。ではなぜやめたのか?
私は英会話を学びに来たのであって英語を学びに来たのではないから
なのです。
英会話とは相手がいて成立する語学である
英語教室はグループ制で5人から6人くらいの人数でテキストを中心に外国人先生が教えてくれていました。
例えば、テキストの項目が「駅での切符の買い方」だとしましょう。テキストには2,3通りの言い方が英語で記載されております。
おかしな点もないし普通に使える言い回しだということを外国人の先生が教えてくれました。つまり生きた英語と言うことです。ここまでは何の問題もありません。そして先生はその単語を使って質問をします。
「アナタが旅先の駅で切符を買うよう状況を想像して話をしましょう」
質問;外国人先生から
「何処までの切符を買いたいのですか?」
生徒1:
「えーっと、バンコクまでのチケットが欲しいです。」
先生:
「バンコクまでですね。ハイこちらになります」
生徒1:
「ありがとうございます」
先生:
「良い旅を!」
英会話としては成立してますよね。やり取りがしっかりと発生しており実際の状況でも発生しそうで役に立つロープレです。ところがいつしか違和感を覚えるようになってしまったんです。マンツーマンならこれでもいいと思います。でも私が参加していたクラスはいつも5人以上の生徒がいるわけでね。他の生徒はその間、このやり取りをずっと見ているしか無いんですよ。
ノートを取っているのは最初の1人かせいぜい2人目までですね。だって同じ質問をこの後5回繰りかえす訳ですから。
レッスン時間が60分ですから6人に同じ質問をするのであれば私の持ち時間は10分です。金額が安かったとしても実質的な時間で割り算をすれば高額になってしまいます。それも辞めた理由の1つです。
そしてこのレッスンで学べるのは英語の勉強です。いくつかある言い回しを学びその場面がきたら臆することなく使うための単語、言い回しの勉強です。同じ状況が発生すれば完璧な英会話が成立するでしょう。しかし個人的にそんな状況はいままで経験した事がありません。
仮に切符を買うという言い回しが頭に入っていたとしてもこの単語だけを使うということはないんですよ。例えば最初に切符売り場で売り子さんと対面したとしましょう。たいていは、
「hi how are you?」
などあいさつがあったりします。あいさつに対していきなり学んだ文章を使えば確かに通じます。目的は達成できます。しかし相手とキレイな英会話が出来たと言えるでしょか?言えないと私は思います。日本語で書いてみましょう。
売り子「よい天気ですね」
自分「バンクまでのチケットを下さい」
売り子「・・わかりました」
自分「ありがとうございます」
通じてますね。目的は達成出来てますが売り子さんの最初の挨拶は完全無視です。これをどう考えるかということなんです。
英会話とは会話ですから相手とやり取りをする語学です。私の個人的な見解になりますが、相手とやり取りをするということは相手と気持ちの良い会話をするということだと思っています。
例えば旅の目的が世界遺産を観に行くことだとしましょう。そこに行って素晴らしい景色をみて写真を撮ることがアナタの目的なのでしょうか?それとも海外で異なる文化で生活する外国人と会話や雰囲気、交流を体験しながら素晴らしい景色を撮影することが目的なのでしょうか?
英会話とは後者になるべく学ぶ語学だと思っています。英会話とは単語、言い回しを覚えることではなく相手との会話を楽しむための語学ではないでしょうか。
皆さんはどちらですか?
英語を学びたいのでしょうかそれとも英会話を学びたいのでしょうか?
初心者が英会話を学ぶ時に考えること
これから英会話を始めよう!海外旅行でもっともっと楽しみたいから英会話を勉強しよう!と思うことはとてもよいことです。オリンピックが近づいてきて英語機運も高まってきています。日本の国内でもボランティアスタッフとして外国人環境客と英会話をしようという団体がいくつもあります。
いまからでも全く遅いということなんてありません。
むしろ今からがんばってみようと思っている方がドンドンと増えている気がします。とてもよいことだと思います。
さてそんな初心者の方が陥りがちなことがあるのでその点について書いてみます。初心者の方は自分が初心者であることを卑下する傾向がありますが間違っています。
初心者がおもってしまうこと
・文法がわからないし間違ったらどうしよう
・発音が日本語みたいで通じなかったらどうしよう
・外国人に見られると委縮してしまう
・他の方がみんな上手だったら足を引っ張ってしまうかもしれない
・笑われたら嫌だなぁ
そんなこと思う必要はありません。だって私たちの第一言語は英語ではないのですから誰だって初心者から勉強を始めているんです。
少なくともアネックスをみてきている限りでは真剣に勉強しているお客さんに意地悪をするようなお客さんはいません。他の英会話カフェなどでもそのような人は少ないと思いました。
自分の英語が初心者だからとマイナスに考える必要はありません。むしろ間違ってなんぼで考えるべきなのです。実践の場で間違うくらいなら日本で勉強中にたくさん間違えた方がいいのです。開き直ってしまって下さい。
「いま英会話勉強中です!よろしくね」
これくらい軽い気持ちでいきましょう。出来ないことに対して恥ずかしいと感じるのではなく出来ないのだからココに来ているんですってポジティブに考えることがとっても大切です。
英会話の勉強はピアノのレッスンや水泳のコーチングと同じ
面白いのはピアノのレッスンや水泳を学ぶときに出来ないことが恥ずかしいと思う人って少ないんですね。出来なくてあたりまでだからレッスンを受けてるんですってなるわけですよ。ところが語学とくに英語になると出来ないことが恥ずかしいと思うようになってしまう方が多いんです。
ピアノだって水泳だって最初は全く出来ないから先生に教えてもらうわけでその時に恥ずかしいと思いながら学ぶ必要なんてありません。英会話だって同じなんです。出来なくて当たり前。むしろできたのであれば英会話教室に来る必要なんてありません。実践でメキメキと実力を養えばいいんです。
出来なければ出来るまで頑張ればいいだけなんです。壁を乗り越えたら素晴らしい世界が待っているのはどの習いごとでも同じです。
習いごとで大事なのは掛けた時間と復習です。
ピアノや水泳は環境が無ければ復習できませんが英会話は何処でだって復習出来ます。やってきたことを家でノートにまとめるだけでもいいんです。それをするだけで単語が頭に記憶される確率が10倍以上になります。スマホのノート機能を使っていつでもどこでも見かえせるようにしている方もいます。
英会話はいつでもどこでも時間があるときに出来るのです。こんな便利な趣味ってありますか?笑
壁を乗り越えるまで頑張って英会話に触れる時間を作る
語学に限らず習いごとをやっている方ならわかると思いますがある一定のレベルに来ると突然上手になりますよね?それは体感の問題なので説明するのは難しいですけど他人が評価してくれたりすると気づくこともありますね。例えば友人や先生から、
「最近めっきり上手になったね」
といわれるといつの間にか自分がレベルアップしていることに気づきます。それ以外にも自分自身で、
「ちょっと最近すこしレベル上がったかな」
と感じることもあると思います。これが壁を乗り越えたということです。英会話の場合とてもわかりやすい瞬間があります。外国人に限らず勉強しているとある日、ある時
「今日はなんか調子いいな。言ってることが分かる」
ってことに気づきます。そしてそれが断続的に続くようになるんです。最初のうちは3日に1回くらい調子が良い日が出てきます。それが2日に1回、毎日となります。そこまで来るとリスニング能力が1つの壁を乗り越えたことになるんです。
自分のスキルが上がったと感じたときの感動は言葉には言い表せないものがあります。私がそれを最初に感じた時は本当にうれしくて寝ても覚めてもどうやったらもっと上手になるのかしか考えてませんでした。
何かを学ぶということはとても楽しいことです。そして1つの壁をクリアすることの喜びは何にもましてうれしいことです。
そしてそれは時間に完全に比例すると私は考えています。1日は24時間しかありません。その限られた時間の中でどれだけ英会話に時間を使えるかが1つの壁をクリアする時間を短くするコツだと考えております。
英会話は人と人が接することで身につく語学です。NHKのラジオや映画を字幕なしでみるといった勉強方法もありますがそれは初心者がやるべきことではないと思っています。ある程度のリスニングスキルがあり単語量を増やしたり言い回しを学ぶために有効な勉強方法だからです。
初心者がやらなければならないのは英語文化と日本語文化の違いを学び、相手との会話の感覚を学ぶこととリスニングスキルを一定以上まで持ち上げることだと感じました。
出来るだけ英会話カフェに通う
別に宣伝をするつもりはありませんがリスニングスキルを学ぶのであれば英会話カフェが一番早いと思っています。英会話教室でも構いませんがカフェに比べると料金が高いのでハードルが上がってしまうかもしれません。
いずれにしても週に3日程度通えるのであれば目に見えて自分の変化を感じるまでにかかる時間はおよそ3ヵ月くらいだろうと思います。
いまは通い放題の英会話カフェ等もありますし料金的に安くもなってきています。仕事をしている方が時間を作るのであれば便利なのは会社の近くにある英会話カフェもしくは家の近場にあるカフェではないでしょうか。
アネックス以外にも練馬区にはいくつかの英語コミュニティがあります。区が率先してやっているものもあるようですが詳細は分かりません。お金を出来るだけ掛けずに一定以上の効果を考えるのであれば英会話カフェは楽しく学べてお得であると言えます。